体温を1℃上げ 免疫力アップ
重炭酸温浴法のススメ〈その2〉

免疫力が高まると病気にかかるリスクが減るだけでなく、若々しく健康的でいられます。「体温を1℃!上げなさい」の著者の小星重治さん(76)に、重炭酸温浴法が血行を促進し体をぽかぽかにするメカニズムについて語ってもらいました。 (聞き手/柳川 慎一)

血流を促進!! 手足ぽかぽか

ぬるめの炭酸泉にゆったりとつかると、血流や体温調整に欠かせない自律神経のうち、睡眠時に働く副交感神経を優位にして血管を拡張させます。そして、湯の中に含まれる重炭酸イオンが皮脂腺を通じて体内に入り血中に溶け込みます。すると酸素を取り込もうとする体内反応が起きて、血管拡張ホルモン・NO(一酸化窒素)が分泌されるのです。毛細血管の血流がアップし、老廃物のデトックスや新陳代謝がスムーズになり、ぐっすりと眠れるので疲労も回復します。

重炭酸イオンが豊富な自然炭酸泉は、温泉を使った長期療養が保険適用となるドイツのほか、国内では長湯温泉(大分県)が有名です。NOには毛細血管を柔軟にする作用もあり、動脈硬化や心筋梗塞などの予防に役立つので、ドイツでは「心臓の湯」とも呼ばれ、長湯温泉の利用者からは血糖値や血圧が下がったという声も聞かれます。

NOの分泌能力は加齢のほか精神的ストレスによっても衰えますが、重炭酸温浴法なら誰でも簡単に分泌を促すことができ、家庭のお風呂でも楽しめるのです。

効果を高めるには条件があります。重炭酸イオンが溶け込んだ41度以下のぬるめの湯に15分以上首までつかります。42度以上の熱いお湯だと交感神経が緊張して血管が収縮するからです。お風呂を出てから2時間もすると手足がぽかぽかしてきます。体の深部との温度差が大きくなり、気持ちよく眠りにつけます。ノンレム睡眠も深くなり、成長ホルモンの分泌で細胞が修復され疲労の回復度も大きくなります。

問い合わせは、一般社団法人重炭酸温浴健康療法普及促進協会(0974・75・2000)

(記事内容は、読売ファミリー発行日、2020年12月2日現在のものです)

本

著者:小星重治・ホットアルバム炭酸泉タブレット代表取締役。1963年、小西六写真工業(現・コニカミノルタ)入社。写真現像に使う薬剤の錠剤化など写真技術を次々開発。99年、紫綬褒章を受章。